2013年12月12日

小田嶋隆の100分授業_オリエンテーション@東京建物八重洲ホール(2013年12月12日)

コラムニストの小田嶋隆さんが来年開講する文章講座に関する説明を聞いてきました。

正式名称は、
「小田嶋隆の100分授業
ー文章骨法:コラム的視点で世界を解剖する− 」

有料イベントですが、受講者を募集していので、かいつまんで紹介します。

なぜ開講するのか

書くことがどのように人生に役立つか、話したい

教育上、書く訓練がないという指摘がありました。
ふりかえってみれば、ぼくが小学生だったころは、
読書感想文を書いたぐらいでしょう。

実はこの読書感想文こそが問題、というのです。
思ったことを書きなさいといいつつ、先生が喜ぶように書く圧力がかかり、
文章を書く技術以前に、空気を読むという高度な技術が必要なのです。

確かに、読書感想文って、憂鬱だったもんなあ…・
そして、未だに空気を読めません…。

いっそ、学校の授業で「空気を読むスキル」を教えてはどうでしょうか。

文章を書く2つの段階

「文章を書くには、2つの段階がある。まず、ものを考える・分析する・まとめる、次に、他人にわかるように伝える。前者に、より価値があるのではなかろうか。」

書くことによって、考えが深まるということを
「山肌にハーケンを打ち込み、そこを足場にして登っていく、いつの間にか高いところに到達しているように。」
と喩えてました。

小田嶋さんは、たとえ話が巧みで、ぼくは笑いまくってました。
浮いてたかも…。



講義内容

六回の講義は、面白かったポイントをご紹介します。

・一限目:定義・テーマとモチベーション「コラムとはなにか?」
「スタイルのないギターリストになってもしょうがない。」

・二限目:要約・描写「600字で書き切ってみる」
※余談。年をとると、要約する能力は失われていく…。

・三限目:ターゲット・読者「だれに向けて書くのか」
手紙:不思議と面白いものが書ける。

・四限目:詩と散文「音読に耐える文体を考える」
還暦以上のひとは詩を読む・書く習慣があった。いまのひとなら西野カナぐらいか。
※客員教授:麻生哲生氏

・五限目:比喩・引用・パロディ「短詩系から凝縮され増幅する言葉の技法を学ぶ」
短い文字数で言い切るには、ある細工が必要になる→独りよがりなんだけど、独りよがろう。
※客員教授:枡野浩一氏

・六限目:場・ギョーカイ・メディア
もしかしたら憂鬱な授業に…。というのは、ネット上で面白いことを書いているひとが、書く仕事についているわけではない。
※客員教授:石原壮一郎氏

※2〜5限目は課題を書いて、ほかのひとの作品を含めて共有するそうです。

客員教授:日経BPの柳瀬さんが登場



本日の客員教授:全方位プロデューザー・柳瀬博一氏

柳瀬さんは、日経ビジネスオンラインのフィクサー的存在で、会社組織にいながら自由人(うらやましい!)。
  • コラムはビジネスに結びつきにくい。でも、本来コラムとは反社会的なのに、小田嶋さんは1記事で50万PVを稼ぐ。
  • エッセイストとコラムニストのちがい
  • エッセイスト:自分語り。主人公は私。わたしって、結構ラーメン食べるの…。女優の片手間。林真理子。
  • コラムニスト:対象寄り。対象に対していろんな距離をとれる。来た仕事について、職人的に書ける。
  • 対象寄りには2種類。1)コラムのような料理法を売るタイプ、2)記者やルポライターが書く、ルポやニュースのように材料を売るタイプ
  • ポエムのススメ:マンションの広告には「杜」「荘厳」といった言葉が…。
  • 自己表現と書く行為についてのたとえ「野球をやってたら健康になるのであって、健康のために野球をやるのではない。」
  • 文章を書く作業は面倒くさい。生活が楽になると文章はだめになる。
  • デジタルマーケティングではツールの話しばかりだが、最強なのはコンテンツ、つまり日本語
小田嶋さんと柳瀬さんの対談の一部を抜粋しました。

柳瀬さんと小田嶋さん、大いに盛り上げる

 来年の講座、受けようかなあ。

開催概要は
  • 開催日:2014年1月13日(木)、同2月27日(木)、同3月20日(木)、同4月24日(木)、同5月22日(木)、同6月19日(木)
  • 時間:19時〜20時40分まで。特命教授がいる日は、さらに45分延長されて21時30分まで。
  • 場所:東京建物八重洲ホール(JR東京駅の八重洲中央口から徒歩2分)
だそうです。

詳しくは、イベント詳細 | 小田嶋隆の100分授業 タコ足ライティング全6回通学生募集! | ラジオデイズ

■参考
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明:日経ビジネスオンライン
「声」と「語り」のダウンロードサイト | ラジオデイズ

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